ピーターパンに憧れて

21歳の大学生が普段の生活の中で気になったことを気まぐれに書いています.

七月隆文「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」を読んでみた

ぼくは明日、昨日のきみとデートする」、通称「ぼく明日」をご存知でしょうか.




七月隆文さんが書いた恋愛SF小説で,2015年に話題になりました.
そして2016年(去年)の12月に映画化された時にも注目を集めました.

僕は映画館に行く派の人間ではないので,映画は見に行っていないのですが,
原作の方を読んでみようと思い,先日購入して読んでみました.

僕は普段小説や映画を見て泣いたりする方ではないのですが,
久しぶりに泣いてしまいました.

下にあらすじと感想を少しまとめてみたので読んでみてください.
※少しネタバレしています.できるだけバレないように書いています.

Ⅰ.登場人物

・南山高寿(みなみやまたかとし)
  この物語の主人公.京都の美大に通う大学生.
・福寿愛美(ふくじゅえみ)
  京都の美容専門学校に通う専門学生.癒し系の雰囲気を持つ清楚で容姿端麗な女性.
・上山正一(うえやましょういち)
  南山高寿の小さい頃からの友人.




Ⅱ.あらすじ

    主人公の南山高寿は電車の中で一人の女性に一目ぼれをする.
 その女性こそが,この物語のヒロインである福寿愛美.
 高寿は電車を降りていく愛美を追いかけ,話しかけることに成功.
 その別れ際,「また会えるかな?」という高寿の質問に彼女は突然泣き出してしまう.
 
 その後,高寿は愛美とデートをし,告白をして付き合うことになる.
 付き合い始めてから毎日のように会っていた二人だったが,ここで事件は起こる.

 愛美が一人暮らしをする高寿の家に遊びに来て帰った後,
 高寿は愛美が忘れていったメモ帳の存在に気づき,そのメモの内容をみてしまう.
 メモの中には5月20日~5月23日までの行動が書かれていた.
 高寿がこのメモを見ている「今」は4月28日. 
 
 そしてこの違和感は現実のものとなってしまう.
 愛美からすべての「真実」が語られることになる.

 その「真実」こそ,題名「ぼくは明日,昨日のきみとデートする」に隠されていた.
 
 高寿のいる世界と愛美のいる世界は異なっており,(いわゆるパラレルワールド
 愛美のいる世界では時間軸が逆行しているというものだった.
 
 そして愛美は5年に一度,40日間だけ高寿のいる現実世界に来ることができるのだ.

 高寿は,愛美と会った最初の日が,愛美にとって高寿に会える最後の日であり,
 愛美は高寿との未来をすべて知りながら付き合っていたことを知ったのだった.

 まさに「僕は明日、昨日のきみとデートする」なのだ.

 いずれ来る別れを知りながら残された日々を一緒に過ごし,
 最後に別れるところでこの話は終わる.




Ⅲ.感想

 SF部分の設定が少し甘いし,説明自体が少ないので,
    時間軸や2人の状況を理解するのに少し手間取るかもしれませんし,
 矛盾や疑問を感じてしまう人もいるでしょう.
 
 ですが,SF部分の説明が少ないからこそ,
 「そういうものだ」と割り切ってしまえば,
 純粋に恋愛小説として感動することができると思います.

 文章自体も難しい表現や言葉を使わず,スラスラと読める印象でした.

 前半部分にはあらすじで紹介したような伏線がほかにもあるし,
 愛美の視点から読んでみると新たな発見があると思うので,
 1回読んでみたことがある人は,もう1回読んでみることをオススメします.

 あと,この小説の舞台は京都になっていて,
 京都を少し知っている人だったら情景が浮かびやすいし,
 楽しめると思います.

 ハッピーエンドな恋愛小説もいいんですが,
 この小説のように救われない悲しみを残したまま
 終わる恋愛小説の方が個人的には好きですね.



映画の方は見ていないのですが,どっかで暇があれば
映画も見てみたいなと思っています.
映画を見た友達に聞いたところ,原作と少し違っているとかいないとか。

恋愛小説の中ではおすすめの一冊です. 
  

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